「9子局だから安泰」ということはない

終局までの Leela の判定結果を得る

Leela のメニュー『Analyze』『Analysis Window』と『Show Histogram』から,下図に示すような図が得られます。


白「103」(白石に小さい赤丸が付いた石)を打ってところで,黒のブラウザ Chrome が異常終了してため,対局は白勝ちになりました。上図に表示されている勝率ヒストグラムを見ると,白が逆転して優勢になったところだったので,検討するためにはちょうど良いところでした。

最初の戦いの場面を確認しましょう

左側の「次の一手の棋譜並べ」には棋譜の終局図が表示されています。そこで,手数窓 No. に「21」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。このあと,黒はどのように打つべきか考えてみましょう。



Leela の解析結果 Analysis - Score Estimate に示されている候補点の一つ(例えば,M12 )をクリックしてみましょう。
黒 ⑮ まで,Leela は右上から右辺を大きく黒地にすることを推奨しています。黒 ⑬ ⑮ で,その上方に並んだ白4子は取れていることを確認しましょう。もし,白が動き出してきたとき,白に2眼を作らせないように打つ手順を確認しましょう。


上図では,白 ⑯ 以下で下辺に侵入しています。これに対して,黒は,右辺に模様を作りながら,白を下辺に閉じ込めようとしています。白は,閉じ込められないように,中央へ伸びていく展開になっています。

白を下辺に閉じ込めれば中央に黒模様ができる

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「69」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図のようになります。このあと,黒はどのように打つべきか考えてみましょう。
ヒントは,碁盤の左半分を見ると,中央から上方に,白石が無いことです。



黒の方針は,白を下辺に閉じ込めることです。ここが押さえられれば,左辺中央から上方へ向かって黒模様ができます。
Leela の解析でこの局面まで進めてみましょう。そして,解析結果 Analysis - Score Estimate に示されている候補点の中に G5 があったらクリックしてみましょう。


上図では,白を下辺に閉じ込めて,中央に黒模様ができています。このような展開になれば,黒は,中央から左辺に大きな黒地が見込めます。

終局図からどのような変化が見えるでしょうか?

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「103」を入力し,「Jump」ボタンを押して見ましょう。終局図では,白が「103」と打って,黒「18」がアタリになっています。黒はこれをつなぐべきでしょうか? その後の変化を考えてみてから,以下の解答を読みましょう。



Leela の想定展開図が示すように,黒 ① とつなぐと,白 ② と切られて,放置すると,右上隅が荒らされます。
やむなく,右側を受けると,白 ⑥ ⑧ によって,左側が大きく荒らされてしまいます。場合によっては,死活問題になってしまいます。


そのため,Leela の想定展開図(別案)が示すように,黒 ① と右側をつなぐのが最善です。白 ② と取られて,左側の死活問題になりますが,黒 ⑤ のように,中央につながる手によって,中央の模様を固めることに専念すれば,黒の優勢を維持することができます。